ちょっと前のニュースになりますが、イギリス政府は2035年までに「ハイブリッド車も」新車販売を禁止すると発表しました。
欧州を中心に「ガソリン(またはディーゼル)車の新車販売を禁止」する方向で動いている国はいくつかありますが、ハイブリッド車も含めてガソリン車・ディーゼル車の新車販売を禁止するというのはかなり振り切った話かなと。
とはいえ「化石燃料を使うクルマに乗ってはいけない」というところまでいくのは時間がかかりそうですがね。
■英国でハイブリッド車も販売禁止へ—ゼロエミッションの取り組み
https://response.jp/article/2020/02/09/331535.html
気になるのは、ガソリン・ディーゼルからシフトする先である「電気自動車」が本当にクリーンなものなのか、ということ。
個人的には、インチキとは言いませんが欺瞞(同じだな)だと思っているんですよ。だって、電気はなにで作るの?という話ですから。
少し前にビル・ゲイツだか誰かが、CO2削減のためには原子力発電を推進するしかないみたいなことを言っていたと思いますが(下記参照)、核燃料の処理云々、安全性云々をとりあえず置いておくとすれば、確かにそうでしょう。
■ビル・ゲイツ氏、「温暖化防止の取組で原子力は理想的」と指摘
https://www.jaif.or.jp/190108-a
それに、今あるものをぶっ潰して、あらたに電気自動車を生産するためにも資源は要りますし、環境に負荷をかけます。特に、電気自動車に必要不可欠なバッテリー。今の鉛蓄電池もそうですけど、本当にエコなのかなと。生産&廃棄で、そうとうな環境負荷がある気もしませんか?
私個人は、古いクルマを大事に乗り続ける方が、環境には優しいと思っています。
金がないからクルマが買い換えられないとかそういうことを言うんじゃないぞ(笑)
そんなことも考えつつ、とりあえずクルマの生産や廃棄はさておき、イギリスにおいて「発電」がクリーンな状況なのかを、簡単に調べてみました。
■【PDFへのリンク】 主要国の発電電力量と原子力発電の割合
http://www.ene100.jp/www/wp-content/uploads/zumen/4-2-3.pdf
(「エネ百科」より)
これらを見てみると、今回採り上げた「イギリス」ならではの事情というものがわかってきました。電気自動車へのシフトを進めている欧州各国の中でも、イギリスはかなり順調に再生可能エネルギーの比率が上がっているんですね。
2番目の記事にあるとおり、風力発電がかなりイケてるようです。
イギリスといえば、学校で習った「西岸海洋性気候」「偏西風」なんていうキーワードが思い浮かびますわな。まさにそれが影響しているようでして。
■海に囲まれる国・イギリス 洋上風力発電で世界をリード
https://services.osakagas.co.jp/portalc/contents-2/pc/w-energy/report/201607/index.html
海に囲まれていて、なおかつ偏西風による安定的発電が期待できる、と。加えて政府が精力的に風力発電を推進しています。なるほど、こういう背景があってこその「ハイブリッド車も…」なわけですね。
何度も書きますが、電気自動車=エコ とは私はまったく思いません(笑)
ちなみに、ガソリン車が好きだからどうこう、ってわけでもないです。
私、電気で動くクルマも好きですもん(笑)
でも、こういう取り組みを「考える」ことは、必要だと思いますね。
もちろん、わが国でも。
さあ、どうするんでしょうか。